×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
■レッド×アンリ
アンリ×ハルヤ ハルヤ×ユウタ
■ほのぼの。
----------------------------------
ウーティス寮。
ハルヤがサロンに入ると、アンリが居た。
みんなが座るテーブル席から離れた席。
あの席には彼しか座らないから、
なんとなくアンリの指定席になってる。
ソファに隠れて、後ろ髪しか見えない。
きっと本でも読んでるんだろうな、とハルヤは思い、
声を掛けず、テーブル席に座った。
ハルヤは、日当たりの良いベランダを見やる。
今日はいい天気。
空は青くて、雲はゆっくり形を変えてる。
フェンスに、ナイチンゲールが一羽止まっていた。
羽を舐めてる。
嘴から小さな舌が見えて可愛い。
ベランダに、もう一羽ナイチンゲールが止まる。
2羽の小鳥の距離には、ちょっと離れてる。
お互いの姿を見た様子はないけど、居ることくらいは解る距離だ。
2羽目の小鳥は、忙しそうにキョロキョロしてた。
落ち着きがないみたいに見える。
鳥にもやっぱり、性格とかってあるのかな?
「暇そうだね、ハルヤ?」
アンリが、声だけを投げて来る。
「あ、うん。ぼーっとしてた。
てゆうか、居るのが俺だって、よく解ったね?
俺、声も出してなかったのに」
「君だけだからね。僕と二人で居て、
長い間黙ったままで居られるのは。
他の人なら、確実に僕の邪魔をしてくるよ」
「そっか、普通はそうだよね」
「本当に、君は空気みたい存在だな」
「あ。それ、俺も思ってた。
アンリには、変に気を遣わなくても良いっていうか。
無理に話をする必要もなさそうだから。
一緒に居るとラクなんだよね。
…あ、ごめん。俺が勝手にそう思ってるだけ、なんだけど…」
「君の意見に、異論を唱えるつもりはないよ」
アンリの言葉は、ちょっと難しい。
ストレートには飛んでこないから、少し考えてみなきゃいけない。
『異論』じゃないってことは『同意』なのかな。
彼の表情を確認したくて、指定席に向かう。
アンリは本を読んでいなかった。
手には、金色の紐で作られた幾何学的な模様。
「あれ。アンリ。『あやとり』してるの?」
「『あやとり』? この紐遊びのこと、日本ではそう言うんだ」
「うん。そうだけど…。
あやとりって、日本だけの遊びじゃないんだ…」
「生憎、これは世界中に存在する遊びだよ。
紐さえあればできるからね。
世界で何処の誰が思い付いても、不思議はないんじゃない?」
「そっか。そうだね。アンリは子供の時から知ってたの?」
「世話係が教えてくれた。北欧の出身だったと思うけど。
子供の時に紐遊びをして遊んだそうだよ」
アンリは、手から紐を取って、ハルヤに差し出した。
「ハルヤも何かやって見せて?」
「あ…今、できるかなあ? もう忘れちゃったかも…」
「触ってみれば、そのうちに思い出すんじゃない?」
「う、うん」
金色の紐を受け取った。
「あれー? アンリとハルヤ、あやとりしてんのー?」
「あ。ユウタもする?」
「うん。うわあー懐かしいなー。俺も小学校の時とかやったなー」
「じゃあ、僕は抜けるよ。二人でやれば?」
「あっ、ねえねえ、アンリ!
アンリはなんであやとりできるの?」
「さっきハルヤにも同じことを聞かれたよ」
「あ。アンリはね、北欧出身のメイドさんに教えて貰ったんだって」
「日本のあやとりとは少し違うけどね。
さっき、ハルヤに教えて貰った、
『東京タワー』も『富士山』は日本にしかないからね」
ユウタとハルヤは二人あやとりを始める。
アンリは金色の紐で一人あやとりをしていた。
「お前ら、何してんの!? なにそれ!? 何の遊び?」
「あ、レッドもやってみる?」とユウタ。
「やるやるっ! 紐を取ればいいのかっ!?」
「君には出来ないと思うよ、レッド」
「なんでだよ、アンリ!」
「これは、大人しい遊びだからね」
「俺が煩いってことかよっ?」
「そう聞こえなかった?」
「じゃあ、お前の紐を取ってやる!」
レッドは、アンリの手から適当に紐を引っ張る。
アンリは面白そうに眺めているだけだった。
「あーあ。見事に絡まっちゃったね。
取るの面倒くさそうだなあ、これ」とハルヤ。
レッドの右手とアンリの左手に金色の紐が巻き付いている。
「んじゃ、切っちまおうぜ!」
レッドの右手が引っ張られる。
「止めてくれる? これは僕の紐だ」
ユウタは金色の紐で結ばれた二人を見て、楽しそうに笑ってる。
「赤い糸だったら、もっと面白かったのにねー」
「…なんで赤?」とレッド。
ハルヤが眼鏡を押し上げる。
「ユウタ。それ、この人達に言わない方が良いんじゃない?」
「あっ、そか! じゃーヒミツにしとこーっと」
「ヒミツにすんなよ!」
「ユウタ、逃げよ?」
「コラ待て!」
「痛い」
「そっか、結ばれたままだった」
「早く外してよ、レッド」
「手伝う気ゼロかよ!?
お前も少しくらい手伝えよ、アンリ!」
「誰が悪いの?」
「…わーったよ。俺が悪いんだろ、俺が!」
レッドは無言で、アンリと自分の指を繋ぐ糸を解き始めた。
しかし、複雑に絡まっているようで、思うように取れない。
何処から手を付けて良いのかさえ、まるで解らない。
「なかなか良い光景だね。昔の貴族みたいだ」
「お前…博士のことサディストとか言う資格ねーな」
「あんな人間と一緒にされたくないね」
「お前、なんで博士のこと、そんな嫌ってんの?
あの人、ヒーローみたいじゃん!」
「君にはそう見えるんだろうね。それは否定しないよ。
だけど、僕にとっては顔も見たくない。思い出すのも不愉快だ」
「うーん。あれ!? お前、指ケガしてんじゃん!?」
「だから『痛い』って言ったでしょ?」
「えっ…俺がさっき、引っ張った時にケガしたのか、これ?」
「そうだよ」
「悪ぃ…アンリ…」
「妙に素直に謝るね?」
「だって、お前の指、綺麗なのに…傷作っちまって。
なあ、保健室行って…」
「だから、保健室は嫌いなの。
別にもう痛くないから、どうでもい…」
レッドは、アンリの小指を口に含む。
舌先が、傷口に触れた。
アンリは驚きを隠せない。
「何、するの…」
「保健室行くの、嫌なんだろ?」
「行動まで動物的だね、君は。…何が可笑しいの」
「お前も焦った顔するんだな?」
「…煩いな。早く外してくれない?」
「へいへい。仰せのままに、プリンセス?」
「ふうー。やっと外れたー」
「お疲れさま。だいぶ時間が掛かったね」
「お前が、ホントに手伝わなかったからなっ!?」
「君が不器用だからでしょ?」
「可愛くねー!」
「僕のことを『可愛い』と言う人は居ないよ」
レッドは「あ、でも…」と言葉を続ける。
「お前の焦った顔は、可愛いかったぜ?」
レッドが眩しく笑う。
「なあ、アンリ! いつも、あーゆー顔してろよっ?
そしたら俺が『可愛い』って言ってやってもイーぜ?」
「バカじゃないの…」
「そうそう。そ-ゆーカオ♪」
fin
アンリ×ハルヤ ハルヤ×ユウタ
■ほのぼの。
----------------------------------
ウーティス寮。
ハルヤがサロンに入ると、アンリが居た。
みんなが座るテーブル席から離れた席。
あの席には彼しか座らないから、
なんとなくアンリの指定席になってる。
ソファに隠れて、後ろ髪しか見えない。
きっと本でも読んでるんだろうな、とハルヤは思い、
声を掛けず、テーブル席に座った。
ハルヤは、日当たりの良いベランダを見やる。
今日はいい天気。
空は青くて、雲はゆっくり形を変えてる。
フェンスに、ナイチンゲールが一羽止まっていた。
羽を舐めてる。
嘴から小さな舌が見えて可愛い。
ベランダに、もう一羽ナイチンゲールが止まる。
2羽の小鳥の距離には、ちょっと離れてる。
お互いの姿を見た様子はないけど、居ることくらいは解る距離だ。
2羽目の小鳥は、忙しそうにキョロキョロしてた。
落ち着きがないみたいに見える。
鳥にもやっぱり、性格とかってあるのかな?
「暇そうだね、ハルヤ?」
アンリが、声だけを投げて来る。
「あ、うん。ぼーっとしてた。
てゆうか、居るのが俺だって、よく解ったね?
俺、声も出してなかったのに」
「君だけだからね。僕と二人で居て、
長い間黙ったままで居られるのは。
他の人なら、確実に僕の邪魔をしてくるよ」
「そっか、普通はそうだよね」
「本当に、君は空気みたい存在だな」
「あ。それ、俺も思ってた。
アンリには、変に気を遣わなくても良いっていうか。
無理に話をする必要もなさそうだから。
一緒に居るとラクなんだよね。
…あ、ごめん。俺が勝手にそう思ってるだけ、なんだけど…」
「君の意見に、異論を唱えるつもりはないよ」
アンリの言葉は、ちょっと難しい。
ストレートには飛んでこないから、少し考えてみなきゃいけない。
『異論』じゃないってことは『同意』なのかな。
彼の表情を確認したくて、指定席に向かう。
アンリは本を読んでいなかった。
手には、金色の紐で作られた幾何学的な模様。
「あれ。アンリ。『あやとり』してるの?」
「『あやとり』? この紐遊びのこと、日本ではそう言うんだ」
「うん。そうだけど…。
あやとりって、日本だけの遊びじゃないんだ…」
「生憎、これは世界中に存在する遊びだよ。
紐さえあればできるからね。
世界で何処の誰が思い付いても、不思議はないんじゃない?」
「そっか。そうだね。アンリは子供の時から知ってたの?」
「世話係が教えてくれた。北欧の出身だったと思うけど。
子供の時に紐遊びをして遊んだそうだよ」
アンリは、手から紐を取って、ハルヤに差し出した。
「ハルヤも何かやって見せて?」
「あ…今、できるかなあ? もう忘れちゃったかも…」
「触ってみれば、そのうちに思い出すんじゃない?」
「う、うん」
金色の紐を受け取った。
「あれー? アンリとハルヤ、あやとりしてんのー?」
「あ。ユウタもする?」
「うん。うわあー懐かしいなー。俺も小学校の時とかやったなー」
「じゃあ、僕は抜けるよ。二人でやれば?」
「あっ、ねえねえ、アンリ!
アンリはなんであやとりできるの?」
「さっきハルヤにも同じことを聞かれたよ」
「あ。アンリはね、北欧出身のメイドさんに教えて貰ったんだって」
「日本のあやとりとは少し違うけどね。
さっき、ハルヤに教えて貰った、
『東京タワー』も『富士山』は日本にしかないからね」
ユウタとハルヤは二人あやとりを始める。
アンリは金色の紐で一人あやとりをしていた。
「お前ら、何してんの!? なにそれ!? 何の遊び?」
「あ、レッドもやってみる?」とユウタ。
「やるやるっ! 紐を取ればいいのかっ!?」
「君には出来ないと思うよ、レッド」
「なんでだよ、アンリ!」
「これは、大人しい遊びだからね」
「俺が煩いってことかよっ?」
「そう聞こえなかった?」
「じゃあ、お前の紐を取ってやる!」
レッドは、アンリの手から適当に紐を引っ張る。
アンリは面白そうに眺めているだけだった。
「あーあ。見事に絡まっちゃったね。
取るの面倒くさそうだなあ、これ」とハルヤ。
レッドの右手とアンリの左手に金色の紐が巻き付いている。
「んじゃ、切っちまおうぜ!」
レッドの右手が引っ張られる。
「止めてくれる? これは僕の紐だ」
ユウタは金色の紐で結ばれた二人を見て、楽しそうに笑ってる。
「赤い糸だったら、もっと面白かったのにねー」
「…なんで赤?」とレッド。
ハルヤが眼鏡を押し上げる。
「ユウタ。それ、この人達に言わない方が良いんじゃない?」
「あっ、そか! じゃーヒミツにしとこーっと」
「ヒミツにすんなよ!」
「ユウタ、逃げよ?」
「コラ待て!」
「痛い」
「そっか、結ばれたままだった」
「早く外してよ、レッド」
「手伝う気ゼロかよ!?
お前も少しくらい手伝えよ、アンリ!」
「誰が悪いの?」
「…わーったよ。俺が悪いんだろ、俺が!」
レッドは無言で、アンリと自分の指を繋ぐ糸を解き始めた。
しかし、複雑に絡まっているようで、思うように取れない。
何処から手を付けて良いのかさえ、まるで解らない。
「なかなか良い光景だね。昔の貴族みたいだ」
「お前…博士のことサディストとか言う資格ねーな」
「あんな人間と一緒にされたくないね」
「お前、なんで博士のこと、そんな嫌ってんの?
あの人、ヒーローみたいじゃん!」
「君にはそう見えるんだろうね。それは否定しないよ。
だけど、僕にとっては顔も見たくない。思い出すのも不愉快だ」
「うーん。あれ!? お前、指ケガしてんじゃん!?」
「だから『痛い』って言ったでしょ?」
「えっ…俺がさっき、引っ張った時にケガしたのか、これ?」
「そうだよ」
「悪ぃ…アンリ…」
「妙に素直に謝るね?」
「だって、お前の指、綺麗なのに…傷作っちまって。
なあ、保健室行って…」
「だから、保健室は嫌いなの。
別にもう痛くないから、どうでもい…」
レッドは、アンリの小指を口に含む。
舌先が、傷口に触れた。
アンリは驚きを隠せない。
「何、するの…」
「保健室行くの、嫌なんだろ?」
「行動まで動物的だね、君は。…何が可笑しいの」
「お前も焦った顔するんだな?」
「…煩いな。早く外してくれない?」
「へいへい。仰せのままに、プリンセス?」
「ふうー。やっと外れたー」
「お疲れさま。だいぶ時間が掛かったね」
「お前が、ホントに手伝わなかったからなっ!?」
「君が不器用だからでしょ?」
「可愛くねー!」
「僕のことを『可愛い』と言う人は居ないよ」
レッドは「あ、でも…」と言葉を続ける。
「お前の焦った顔は、可愛いかったぜ?」
レッドが眩しく笑う。
「なあ、アンリ! いつも、あーゆー顔してろよっ?
そしたら俺が『可愛い』って言ってやってもイーぜ?」
「バカじゃないの…」
「そうそう。そ-ゆーカオ♪」
fin
PR