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Marginal Prince Short Story
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■ソクーロフ×アンリ ジョシュア×アンリ前提
■「サディスト vs 毒舌使い」の健康診断。
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アルフォンソ学院 保健室――


やあ。アンリ。よく来たね。会いたかったよ。

馴々しいよ、ソクーロフ博士。
僕は、年に一度の健康診断だから、仕方無く来て居るだけだ。

随分と嫌われたものだな。そんなに私が嫌いかい?

ああ、嫌いだね。

どうして、私が嫌いなのかな?

それは……答える義務はない筈だ。

聡明だね、アンリ。その通りだ、すまなかった。
では早速、健康診断を始めよう。まずは、身長と体重から…




以上で、健康診断は終了だ。
これが結果だよ。身長は去年と変わらないね。172cmだ。

あっそう。どうでもいいよ、そんなこと。

おや、体重が2500g程落ちているな。

だから、何だと言うの。2kg減ったら死ぬの?

いや、バトラーには栄養管理を徹底させているのだが…
…ああ。君の場合は、外出時の不摂生が原因かな?
フランスでは、あまり朝食を摂る習慣がないからね。

いちいち煩いな。余計なお喋りは聞きたくないのだけど。
自分の仕事だけしてくれる?

すまないが、私は仕事のことしか口にしていないつもりだよ。
君の身体のことを案じているだけだ、保健医としてね?

へえ。殊勝なこと言うんだね。
ソクーロフ博士は、生徒のことを、
モルモットとしか見ていないのかと思ってた。

面白い。私のことを、そんな風に評するのは君だけだよ、アンリ

だろうね。君がどんな手を使っているのか知らないけど、
君は、生徒の信頼を得る方法を、星の数ほど持っているようだから。
彼等に、君の印象を語らせたら、呆れるほど千差万別だ。
まるで、全員が違う人間と会って来たかのようにね。
そんな得体の知れない人間を、僕は信用なんかできないよ、微塵もね。
他の生徒と同じように、僕を操れると思ったら大間違いだよ、ドクター。

どうやら私と君との間には、大きな障壁があるようだね。
私は、もう少し君との距離を縮めたいと思っているのだかね。
アンリは入学当時から、線の細い子だったから。
色々と気掛かりでね。特に、君の腕。
美しい細腕だが、これでは少々細過ぎる。

障るなっ!

怖いね、アンリ。
人との親密な接触は嫌かい?

嫌いなドクターに気安く触れて欲しくないだけだよ。

ほう。私だけかい? では私の何処が怖いのかな。
医者であること? それとも…

ソクーロフ博士、健康診断に来ました。

ジョシュアか。もう少しそこで待っていてくれるかい?

はい、解りました。

ほら、次の生徒が来てしまったよ、ドクター?
君が下らない話ばかりするからではないの?

そうかい? 彼が、かなり早く来たからだと思うがね。

ジョシュアが、人との待ち合わせに遅れて来るような人間だと思っているの?
笑わせてくれるね、ドクター。では失礼するよ。

アンリ。いつでもおいで。待っているよ。

では、また1年待つんだね。

それは残念だ。私は、君に会いたいのだがね、何度でも。
しかし、今日は良い宿題を貰ったよ。

何?

君の目だ。今日、此処に入った時と今では、全然違うのだよ。
自分では、解らないだろうがね。興味深い。実に興味深いね。
一体いつから変わっていたのかな? 一体何が原因なんだろうね?
その答えを、今度君と会う時までの宿題にしておくよ。
回答を提出した時には、答え合わせをしてくれるだろう?

失礼。


fin

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