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Marginal Prince Short Story
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アイヴィーシナリオBL オーギュスト-バロウズ 続編
■背景:空港前
■人物:なし

【アイヴィー】
あっ! センセ、こっちこっちー。


■背景:空港前
■人物:オーギュスト

【オーギュスト】
迎えに来てくれてありがとう、アイヴィー。

【アイヴィー】
おかえり、センセ。学会、お疲れサマ。

【オーギュスト】
うん。ただいま。君の顔を見るとほっとするよ。たった四日振りだと言うのにね。
…ん? どうしたの? いつもより元気がないように見えるけれど。

【アイヴィー】
そんなことないよ。えと、荷物、それで全部? 車に乗せるね。


■背景:車中、窓の外は海岸沿い
■人物:バックミラーにオーギュスト

【オーギュスト】
今宵、都合が付くなら、君の家に伺っても良いかな? 君へのお土産があるから。

【アイヴィー】
優しいな、センセは。ありがと。じゃあ俺、夜にまた迎えに来るよ。22時でもイイ?

【オーギュスト】
うん。待っているよ。


■背景:自宅リビング
■人物:食べ終わった後のムール貝の白ワイン蒸しと瓶のベルギービール

【アイヴィー】
すげーオイシかった、ムール貝の白ワイン蒸しもビールも。ベルギー最高!

【オーギュスト】
もう少し飲めるかい? 食後酒にね、ブランデーを持って来たんだ。
なかなか手に入らない貴重なものだよ。

【アイヴィー】
飲むー。


■背景:自宅リビング、ローテーブルに高級ボトル
■人物:オーギュスト

【オーギュスト】
ブランデーがワインの蒸留酒だというのは知っているかな?

【アイヴィー】
あ、うん。

【オーギュスト】
ブランデーについて初めて記述された文献は、錬金術の本でね。
時期は13世紀頃。医師でもある錬金術師が、実験中に偶然ワインを蒸留し、
フランス語ではヴァン・ブリュレ、つまり、焼いたワインを作ったと書いてあるんだ。
それは『長寿の薬』、『不老不死の霊酒』、だと言われて売られた。
当時はペストも流行していたから、人々は藁にも縋る思いでその霊酒を求めたのだろうね。
その名残で、フランスでは今でも、ブランデーのことを、
オー・ド・ヴィー、生命の水と呼んでいる。
記録として最古のものは、今説明した13世紀のものだが、
尤も初めてブランデーを作ったのは、8世紀頃の錬金術師だ。
まあ、その時のものは、度数が高過ぎたので、主に消毒用の医薬品として使っていたから、
現在のブランデーとは大分異なるものだがね。

【アイヴィー】
…センセ…ごめ…俺、眠たくなってきた…

【オーギュスト】
ああ、すまない。美味しかったかい、このブランデーは?

【アイヴィー】
うん。口当たりイイから結構飲んじゃったけど、後からクルね、これ。

【オーギュスト】
更に、私の子守唄のせいで、余計に眠りの妖精を連れてきてしまったものね。
責任を取ってベッドへお運びするよ。立てるかい、アイヴィー。私に掴まって?

【アイヴィー】
そんな、ダイジョブだよ…


■背景:自宅リビング、テーブルにブランデー
■人物:アイヴィーの耳許で囁く唇

【オーギュスト】
良い香りだね、アイヴィー。

【アイヴィー】
香りって…

【オーギュスト】
今宵はニコチンと葡萄が溶け合っている。中毒になってしまいそうだ。

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