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Marginal Prince Short Story
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古傷4 続編
医師は、副司令官に教えられた場所で、司令官の姿を見つけた。
中央司令室で司令官は若い隊員と何か話しているところだった。
医師は刃物で刺されたという腹部に目を向けたが、
司令官が着ているスーツには血に染まった痕も切られた痕も見られなかった。
白衣のポケットに両手を入れ、怪我人に向かって歩いていく。

「おい」

医師が声をかけると、こちらを向いた。

「ああ、ソクちゃん。終わったの? お疲れ」

司令官の傍に居る隊員も医師に向かって「お疲れ様です」と一礼した。
医師は、隊員達から丁寧に扱われることが多かった。
それは医師が警備組織の協力者であり、外部の人間だからだろう。
司令官はデスクの隅に軽く腰を掛けながら、

「どう? お客さん達、どこから来たって?」

医師は白衣のポケットから手を出さずに答える。

「自白の結果は、全てクロイツに伝えてある」

「そ、そう。あの、なんで俺に教えてくんないの?」

「お前は私を学院まで送れ。それで今日は上がりだそうだ」

「え。クロちゃんが言ったの?」

「ああ。疑うなら確認してくれば良い」

司令官は右頬を掻いたあと、小さな声で若い隊員にこう言った。

「ゴメン。なんか、そーゆーことみたいなんで、あとお願いしてダイジョブ?」

「はい。お疲れ様でした、司令」

「お疲れ。――じゃあ、ソクーロフセンセ、学院までお送りしまーす」

医師は無言で先に退室して行く。
なんとなくご機嫌斜めに見える、白衣の背中を追いかけて、
司令官も中央司令室の外に出た。


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