×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
■レッド×ジョシュア
---------------------
「ありがとう、レッド。一緒に来てくれて」
ジョシュアは右腕に焦茶色の紙袋を抱えている。
アルフォンソ島のスーパーの袋だ。
中には、今夜バーベキューパーティで使う食材が入っている。
「レッドが手伝ってくれて助かったよ」
「礼なんかいいって。俺が提案者だしさ?」
隣を歩くレッドも紙袋を持っている。
こちらの方が幾分大きい。
俺の提案で、今夜はバーベキューパーティ。
買い出しを誰にするかじゃんけんで決めたら、ジョシュアが負けた。
ジョシュアの紙袋が、くしゃりと音を立てる。
「レッド」
「ん?」
「今日のパーティは、何を祝ったものなんだい?」
「ああ、別に。理由なんかないけど?」
「え?」
「俺がパーティしたい気分だっただけ」
ジョシュアは目を丸くした後、くくと微笑する。
「良いね。俺、レッドのそういうところ好きだな」
「そお? まあ、好きって言われんのは悪い気しねーけど」
他愛の無い会話を繰り返しながら、学院の方へと歩いていく。
公園を通り掛かった時、レッドが足を止めた。
園内を見ている。中央に噴水がある。
他には、滑り台、シーソーなどのカラフルな遊具がある普通の公園だ。
「ジョシュア?」
「あの子、どうしたのかな…」
ブランコに一人で座っている男の子が居た。
5歳前後だろうか。今にも泣き出しそうな顔で、鎖を握り締めている。
その光景を、ジョシュアは深刻に見つめている。
「あのガキ、気になんのか?」
「あ、うん」
「ジョシュアって、ほんと世話好きだなあ」
「…え。そうかい?」
「俺は、お前のそーゆーとこ、好きだぜ」
ブランコの鎖が鳴って、男の子が飛び降りた。
「ママ!」と叫んで、駆け出す。
その先には、一人の女性。
男の子は、彼女の足に飛び付いた。
母親は愛おしげに、我が子の髪を撫でる。
二人は、さも当たり前かのように手を繋いだ。
親子は公園を出て、俺達の傍を通り過ぎた。
「ママー、今日のごはんなにー?」
先程の泣きそうな表情が幻だったかのように、弾むような声だった。
母親の返事は聞こえなかった。
数秒後、男の子の喜ぶ声が耳に届いた。
夕焼けの下で、親子の長い影が出来る。
影の手も、しっかりと結ばれていた。
「良かったな、ジョシュア」
「うん。そう、だね」
ジョシュアの微笑は夕焼けを浴びている。
太陽に似た瞳が、物憂げな色をしていた。
「ジョシュア? どうかしたか?」
「いや、何でもないよ」
「ジョシュア」
俺は手を出して、手の平を空に向ける。
「俺の手なら、空いてるぜ?」
fin
---------------------
「ありがとう、レッド。一緒に来てくれて」
ジョシュアは右腕に焦茶色の紙袋を抱えている。
アルフォンソ島のスーパーの袋だ。
中には、今夜バーベキューパーティで使う食材が入っている。
「レッドが手伝ってくれて助かったよ」
「礼なんかいいって。俺が提案者だしさ?」
隣を歩くレッドも紙袋を持っている。
こちらの方が幾分大きい。
俺の提案で、今夜はバーベキューパーティ。
買い出しを誰にするかじゃんけんで決めたら、ジョシュアが負けた。
ジョシュアの紙袋が、くしゃりと音を立てる。
「レッド」
「ん?」
「今日のパーティは、何を祝ったものなんだい?」
「ああ、別に。理由なんかないけど?」
「え?」
「俺がパーティしたい気分だっただけ」
ジョシュアは目を丸くした後、くくと微笑する。
「良いね。俺、レッドのそういうところ好きだな」
「そお? まあ、好きって言われんのは悪い気しねーけど」
他愛の無い会話を繰り返しながら、学院の方へと歩いていく。
公園を通り掛かった時、レッドが足を止めた。
園内を見ている。中央に噴水がある。
他には、滑り台、シーソーなどのカラフルな遊具がある普通の公園だ。
「ジョシュア?」
「あの子、どうしたのかな…」
ブランコに一人で座っている男の子が居た。
5歳前後だろうか。今にも泣き出しそうな顔で、鎖を握り締めている。
その光景を、ジョシュアは深刻に見つめている。
「あのガキ、気になんのか?」
「あ、うん」
「ジョシュアって、ほんと世話好きだなあ」
「…え。そうかい?」
「俺は、お前のそーゆーとこ、好きだぜ」
ブランコの鎖が鳴って、男の子が飛び降りた。
「ママ!」と叫んで、駆け出す。
その先には、一人の女性。
男の子は、彼女の足に飛び付いた。
母親は愛おしげに、我が子の髪を撫でる。
二人は、さも当たり前かのように手を繋いだ。
親子は公園を出て、俺達の傍を通り過ぎた。
「ママー、今日のごはんなにー?」
先程の泣きそうな表情が幻だったかのように、弾むような声だった。
母親の返事は聞こえなかった。
数秒後、男の子の喜ぶ声が耳に届いた。
夕焼けの下で、親子の長い影が出来る。
影の手も、しっかりと結ばれていた。
「良かったな、ジョシュア」
「うん。そう、だね」
ジョシュアの微笑は夕焼けを浴びている。
太陽に似た瞳が、物憂げな色をしていた。
「ジョシュア? どうかしたか?」
「いや、何でもないよ」
「ジョシュア」
俺は手を出して、手の平を空に向ける。
「俺の手なら、空いてるぜ?」
fin
PR