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■シルヴァン×ハルヤ
■「ハルヤの食いしん坊万歳」ベース
-----------------------------------
(どうしよう…)
ハルヤは、ケーキ屋のショーケースの前で悩んでいた。
透明なガラスの向こうには『キングズフィンガー』、『天使の顎』など、
この島特有の様々なケーキが並んでいる。
買いたいものは決まっていた。だけど注文できない。
かれこれ三分はショーケースの前を、うろうろしていた。
視線の先にあるのは黄金色のアップルパイ。
この前、ミハイルがウーティスに持ってきてくれたのが美味しくて。
今日、急に食べたくなって。バンド練習の合間に買いに来てしまった。
黄金色のパイ。ネームプレートには『誘惑の代償』と書かれている。
でも「誘惑の代償が欲しいんですけど…」なんて、
そんなこと、言えないよ。
でも、おなかすいたし…。
ここは、やっぱり「アップルパイを下さい」って言おうかな。
だけど他のお客さん達は、みんな『誘惑の代償』って呼んでる。
店員さんと「天使の顎は甘かった」とか、
「誘惑の代償は、やみつきになるね」とか普通に話せてるのが、ちょっと信じらんない。
長くこの島に住んでるから、もう慣れちゃってるのかな?
こんなことで恥ずかしがってるの俺だけかも。
みんなと同じように「誘惑の代償を下さい」言った方が良いのかな?
でも、やっぱり…
「ハールヤ?」
肩に手を置かれた。
驚いて振り向くと、ほっぺを人差し指で突かれた。
見事に成功した人は両手を合わせて、満面の笑顔になる。
「わあ。上手くできましたー♪ ハルヤ、すっごい可愛かったですっ!」
ハルヤは一気に疲労感に襲われる。
「シルヴァン…どこで覚えてくるんだよ、こんな小学生みたいなこと…」
「ジャパニメーションで見たことあるんです♪」
「…なんか、段々マニアックなものに手出してない?」
「ハルヤのほっぺた、ぷにってしました♪ あのっ、もう一回しても」
「ダメ」
「じゃあ、また忘れた頃にしますね♪」
ハルヤは(今度は絶対振り向かないぞ)と心に決める。
「…えっと。どうしてシルヴァンが此処に居るのさ。マルタさんと話ししてたじゃん?」
「ええ。彼女が今度歌う日を聞いていただけですよ。
ハルヤがおやつを買いに行ったとレッドに聞いたので、僕も来ちゃいました♪
でも、まだ買っていないようですね?」
「…うん。ちょっと、た、頼めなくて…」
「え? 何が欲しいんですか?」
「…あれ」
控えめに示された先にはアップルパイ。
「ハルヤ…もしかして、この名前を口にするのが恥ずかしい、とか?」
「う、うん…」
シルヴァンが破顔する。声を抑えてはいるものの、
可笑しくて堪らないといった様子だ。
「…シルヴァン、そんな笑わなくても…」
「すみません。もうハルヤ…抱き締めても良いですか?」
「ええっ? なっ、なんで?」
「さすがに公然の前では止めておきましょうか。あ、ちょっと待ってて下さい?」
シルヴァンは店員の前に進む。
「『誘惑の代償』を1ホールお願いします」とあっさり注文した。
りんごの香りと一緒にハルヤの元へ戻って来る。
「おひとつで良かったです?」
「うん…ありがと」
「どういたしまして」
「なんかちょっと尊敬した…シルヴァン、よく言えるね」
「ハルヤに褒められちゃいました♪」
「えっと…おなかすいたし、スタジオに戻って食べようか」
「はい♪」
fin
■「ハルヤの食いしん坊万歳」ベース
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(どうしよう…)
ハルヤは、ケーキ屋のショーケースの前で悩んでいた。
透明なガラスの向こうには『キングズフィンガー』、『天使の顎』など、
この島特有の様々なケーキが並んでいる。
買いたいものは決まっていた。だけど注文できない。
かれこれ三分はショーケースの前を、うろうろしていた。
視線の先にあるのは黄金色のアップルパイ。
この前、ミハイルがウーティスに持ってきてくれたのが美味しくて。
今日、急に食べたくなって。バンド練習の合間に買いに来てしまった。
黄金色のパイ。ネームプレートには『誘惑の代償』と書かれている。
でも「誘惑の代償が欲しいんですけど…」なんて、
そんなこと、言えないよ。
でも、おなかすいたし…。
ここは、やっぱり「アップルパイを下さい」って言おうかな。
だけど他のお客さん達は、みんな『誘惑の代償』って呼んでる。
店員さんと「天使の顎は甘かった」とか、
「誘惑の代償は、やみつきになるね」とか普通に話せてるのが、ちょっと信じらんない。
長くこの島に住んでるから、もう慣れちゃってるのかな?
こんなことで恥ずかしがってるの俺だけかも。
みんなと同じように「誘惑の代償を下さい」言った方が良いのかな?
でも、やっぱり…
「ハールヤ?」
肩に手を置かれた。
驚いて振り向くと、ほっぺを人差し指で突かれた。
見事に成功した人は両手を合わせて、満面の笑顔になる。
「わあ。上手くできましたー♪ ハルヤ、すっごい可愛かったですっ!」
ハルヤは一気に疲労感に襲われる。
「シルヴァン…どこで覚えてくるんだよ、こんな小学生みたいなこと…」
「ジャパニメーションで見たことあるんです♪」
「…なんか、段々マニアックなものに手出してない?」
「ハルヤのほっぺた、ぷにってしました♪ あのっ、もう一回しても」
「ダメ」
「じゃあ、また忘れた頃にしますね♪」
ハルヤは(今度は絶対振り向かないぞ)と心に決める。
「…えっと。どうしてシルヴァンが此処に居るのさ。マルタさんと話ししてたじゃん?」
「ええ。彼女が今度歌う日を聞いていただけですよ。
ハルヤがおやつを買いに行ったとレッドに聞いたので、僕も来ちゃいました♪
でも、まだ買っていないようですね?」
「…うん。ちょっと、た、頼めなくて…」
「え? 何が欲しいんですか?」
「…あれ」
控えめに示された先にはアップルパイ。
「ハルヤ…もしかして、この名前を口にするのが恥ずかしい、とか?」
「う、うん…」
シルヴァンが破顔する。声を抑えてはいるものの、
可笑しくて堪らないといった様子だ。
「…シルヴァン、そんな笑わなくても…」
「すみません。もうハルヤ…抱き締めても良いですか?」
「ええっ? なっ、なんで?」
「さすがに公然の前では止めておきましょうか。あ、ちょっと待ってて下さい?」
シルヴァンは店員の前に進む。
「『誘惑の代償』を1ホールお願いします」とあっさり注文した。
りんごの香りと一緒にハルヤの元へ戻って来る。
「おひとつで良かったです?」
「うん…ありがと」
「どういたしまして」
「なんかちょっと尊敬した…シルヴァン、よく言えるね」
「ハルヤに褒められちゃいました♪」
「えっと…おなかすいたし、スタジオに戻って食べようか」
「はい♪」
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