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■シルヴァン×ハルヤ
■台詞協力:シハル姉さん
-----------------------
月桂樹の森。
ハルヤは、シルヴァンと木陰で休んでいた。
先生が夏風を引いたみたいで、歴史の講義が休講になった。
レッドと三人で受けている授業。
突然出来た空講に、レッドはジムに行くって走って行った。
シルヴァンに誘われて、俺は森に来ていた。
今日は天気が良くて。
ナイチンゲールもなんだか嬉しそうだった。
「ハルヤ。お膝、借りても良いですか?」
「良いけど…でも、恥ずかしくない?」
「僕は恥ずかしくないですよ?」
「でも…」
「ココ、繁みになってますから、傍を通られても見えないですし」
「そうだけど…」
「静かにして居れば大丈夫ですって」
「う、うん…」
シルヴァンは、俺の膝に対して、直角に頭を乗せて来る。
必ず、いつもその位置を取っていた。
シルヴァンから見て右側に俺が居る。
幸福そうに俺の横顔を見上げてくる。
「ねえ。ハルヤ、またお願いしても良いですか?」
「あ、あれのこと?」
「ハイ。お願いします」
シルヴァンが瞼を閉じる。
その合図に誘われたように、俺の手は持ち上がった。
シルヴァンに会うまで、人の髪を梳いたことなんてなかった。
この長い髪は、艶々してて綺麗。
男の人に、綺麗な髪だね、なんて言えないけど。
シルヴァンの髪は、さらさらして、好きだった。
指の間を、つうと流れていく。
髪に指を入れ、最後まで撫でて、また指を入れる。
ただ、その繰り返し。
その極めて単純な作業は、何故か俺の心を落ち着かせた。
「すみません、ハルヤ…」
ふいに、シルヴァンは右腕を伸ばして、俺の首に回した。
俺の膝には頭が乗っているので身動きが取れない。
躊躇している間にシルヴァンの顔は、息が掛かる程近くにあった。
「あの、ちょっ…」
首に回された腕に引き寄せられて、
俺達の唇は重なっていた。
初めてではなかった。最初もシルヴァンから触れてきて。
俺のことが好きだと言われた。
俺は解らなかった。そんなこと解る訳がない。
明確な返事をしていないまま。
シルヴァンに乞われて、唇を重ねることがあった。
だけど今は、場所が場所だ。
此処は月桂樹の森。いつ誰が通っても可笑しくない。
俺は彼の胸に手を置いて、距離を取る。
「なっ、な、何してんだよ…此処、森だよっ?」
「ダメでした?」
「当たり前だよ…こんな白昼堂々しないで…」
「夜なら良いんですね?」
「そういう意味じゃ…」
「可愛いですね、ハルヤは。そんなに風に誘わないで下さいよ」
「さ、誘うって何…」
「我慢、できなくなっちゃうじゃないですか」
また頬に手を添えられて。
口内で柔らかい感触がした。
甘い。
溶けるような口付けが繰り返され、
吐息混じりに囁かれる言葉。
「どんどん好きになるんです。ハルヤのことしか考えられなくなる。
縛られるのは大嫌いだったのに…ハルヤだけですよ、僕を縛れるのは」
乱れた呼吸で、ハルヤがささやかな抵抗を述べる。
「…もうダメ、だよ。これ以上したら…」
「嬉しい…もう感じてくれたんですか?」
「シルヴァン!」
「大丈夫ですよ、ハルヤ。ねえ。もう少しだけ…」
愉悦に満ちた時間だった。
まだ日も落ちていない。
同じ寮の男子生徒。
誰かに見られるかもしれない。
こんなこと、恥ずかしくて嫌なのに。
如何して、振り解けない。
シルヴァンの腕が緩んで、互いに唇が離れる。
見上げてくる菫色の瞳は俺だけを見ている。
「…どうして、俺なの?」
「ハルヤ…?」
俯き、前髪に覆われた目許から、ぽたりと雫が落ちた。
なんで、泣いてるのか解らない。
息が苦しくて。
胸も苦しくて。
わかんない。
俺のことなんか、好きになってどうするのさ。
シルヴァンのこと、好きになんかなっちゃいけないのに。
「俺なんか…どうして?」
シルヴァンは手を伸ばして、雫を拭う。
「僕は、ハルヤがハルヤだから、好きなんですよ」
fin
■台詞協力:シハル姉さん
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月桂樹の森。
ハルヤは、シルヴァンと木陰で休んでいた。
先生が夏風を引いたみたいで、歴史の講義が休講になった。
レッドと三人で受けている授業。
突然出来た空講に、レッドはジムに行くって走って行った。
シルヴァンに誘われて、俺は森に来ていた。
今日は天気が良くて。
ナイチンゲールもなんだか嬉しそうだった。
「ハルヤ。お膝、借りても良いですか?」
「良いけど…でも、恥ずかしくない?」
「僕は恥ずかしくないですよ?」
「でも…」
「ココ、繁みになってますから、傍を通られても見えないですし」
「そうだけど…」
「静かにして居れば大丈夫ですって」
「う、うん…」
シルヴァンは、俺の膝に対して、直角に頭を乗せて来る。
必ず、いつもその位置を取っていた。
シルヴァンから見て右側に俺が居る。
幸福そうに俺の横顔を見上げてくる。
「ねえ。ハルヤ、またお願いしても良いですか?」
「あ、あれのこと?」
「ハイ。お願いします」
シルヴァンが瞼を閉じる。
その合図に誘われたように、俺の手は持ち上がった。
シルヴァンに会うまで、人の髪を梳いたことなんてなかった。
この長い髪は、艶々してて綺麗。
男の人に、綺麗な髪だね、なんて言えないけど。
シルヴァンの髪は、さらさらして、好きだった。
指の間を、つうと流れていく。
髪に指を入れ、最後まで撫でて、また指を入れる。
ただ、その繰り返し。
その極めて単純な作業は、何故か俺の心を落ち着かせた。
「すみません、ハルヤ…」
ふいに、シルヴァンは右腕を伸ばして、俺の首に回した。
俺の膝には頭が乗っているので身動きが取れない。
躊躇している間にシルヴァンの顔は、息が掛かる程近くにあった。
「あの、ちょっ…」
首に回された腕に引き寄せられて、
俺達の唇は重なっていた。
初めてではなかった。最初もシルヴァンから触れてきて。
俺のことが好きだと言われた。
俺は解らなかった。そんなこと解る訳がない。
明確な返事をしていないまま。
シルヴァンに乞われて、唇を重ねることがあった。
だけど今は、場所が場所だ。
此処は月桂樹の森。いつ誰が通っても可笑しくない。
俺は彼の胸に手を置いて、距離を取る。
「なっ、な、何してんだよ…此処、森だよっ?」
「ダメでした?」
「当たり前だよ…こんな白昼堂々しないで…」
「夜なら良いんですね?」
「そういう意味じゃ…」
「可愛いですね、ハルヤは。そんなに風に誘わないで下さいよ」
「さ、誘うって何…」
「我慢、できなくなっちゃうじゃないですか」
また頬に手を添えられて。
口内で柔らかい感触がした。
甘い。
溶けるような口付けが繰り返され、
吐息混じりに囁かれる言葉。
「どんどん好きになるんです。ハルヤのことしか考えられなくなる。
縛られるのは大嫌いだったのに…ハルヤだけですよ、僕を縛れるのは」
乱れた呼吸で、ハルヤがささやかな抵抗を述べる。
「…もうダメ、だよ。これ以上したら…」
「嬉しい…もう感じてくれたんですか?」
「シルヴァン!」
「大丈夫ですよ、ハルヤ。ねえ。もう少しだけ…」
愉悦に満ちた時間だった。
まだ日も落ちていない。
同じ寮の男子生徒。
誰かに見られるかもしれない。
こんなこと、恥ずかしくて嫌なのに。
如何して、振り解けない。
シルヴァンの腕が緩んで、互いに唇が離れる。
見上げてくる菫色の瞳は俺だけを見ている。
「…どうして、俺なの?」
「ハルヤ…?」
俯き、前髪に覆われた目許から、ぽたりと雫が落ちた。
なんで、泣いてるのか解らない。
息が苦しくて。
胸も苦しくて。
わかんない。
俺のことなんか、好きになってどうするのさ。
シルヴァンのこと、好きになんかなっちゃいけないのに。
「俺なんか…どうして?」
シルヴァンは手を伸ばして、雫を拭う。
「僕は、ハルヤがハルヤだから、好きなんですよ」
fin
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