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■ウーティス寮
----------------
――あの子が欲しい あの子じゃわからん――
――この子が欲しい この子じゃわからん――
ウーティス寮の庭で、賑やかな声が響いていた。
寮生六人が、三人ずつ手を繋いで向かい合っている。
――相談しましょ そうしましょ――
それぞれのチームは離れた場所に、しゃがんで相談を始めた。
ユウタ・シルヴァン・レッド組
「誰にするー?」
「僕、ハルヤが良いです!」
「よし! あいつ、じゃんけん弱いからな!」
「きーまった!」
ハルヤ・ジョシュア・アンリ組
「え? 向こう、もう決まったとか言ってるよ。早いなあ」
「じゃあ、俺達も早く決めないとね。誰にしようか?」
「僕は、誰も要らない」
「…アンリ。それじゃ、ゲームにならないだろう?」
「だって、向こう、煩いのしか居ないから」
「…えっと…ハルヤは誰が良いかな?」
「お、俺? あの…できればジョシュアに決めて欲しいな」
「そうかい? うーん、じゃあ、レッドにしようかな」
「嫌だ」
「…アンリ」
「どうして一番煩いのを選ぶの?」
「…ハルヤ、こちらも決まったことにしようか」
「う、うん」
「きーまった」
「ハルヤが欲しい」
「レッドが欲しい」
「え、俺なの?」
「おーし。行くぜ、ハルヤー! じゃんけんぽんっ」
レッドがチョキ、ハルヤがパーだった。
勝者がチョキのまま、右腕を高々と上げる。
「勝ったー! さすが俺!」
「やったあ! さすがレッド隊長!」
「ようこそ、ハルヤ!」
「あ、うん。ども…」
敗者チームから、冷たい遠吠えが零れた。
「解っていたけれど。彼のじゃんけんの弱さは、絶望的だね」
「…アンリ」
――相談しましょ そうしましょ――
ユウタ・シルヴァン・レッド・ハルヤ組
「誰にするー?」
「ジョシュアが良いです!」
「ジョシュアだな! ハルヤもイイだろ?」
「あ、うん」
「きーまった!」
ジョシュア・アンリ組
「相変わらず決まるの早いね、向こうのチーム」
「どうせ、君を選んだんでしょ」
「そうとは限らないよ。さて、今度は誰にしようか?」
「決まってるでしょ」
「ハルヤかい?」
「彼のじゃんけんの弱さは、絶望的だからね」
「…きーまった」
「ジョシュアが欲しい」
「ハルヤが欲しい」
「え。また俺?」
「俺? アンリの予言が当たった…あ、行くよ。じゃんけんぽん」
ジョシュアがチョキ、ハルヤがパーだった。
「…俺、また負けちゃった」
「ハルヤを取り返せて嬉しいよ?」
「や…ジョシュア…」
「さあ、帰ろう?」
「う、うん」
――相談しましょ そうしましょ――
ユウタ・シルヴァン・レッド組
「誰にするー?」
「僕、ハルヤが良いです!」
「よし! あいつ、じゃんけん弱いからな!」
「きーまった!」
ハルヤ・ジョシュア・アンリ組
「また、もう決まったとか言ってるね。早いなあ、あっち」
「じゃあ、俺達も決めないとね。誰にしようか?」
「ねえ」
「どうしたんだい、アンリ?」
「このゲーム、終わらないと思うんだけど」
「…そう、だね」
「え? なんで?」
fin
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――あの子が欲しい あの子じゃわからん――
――この子が欲しい この子じゃわからん――
ウーティス寮の庭で、賑やかな声が響いていた。
寮生六人が、三人ずつ手を繋いで向かい合っている。
――相談しましょ そうしましょ――
それぞれのチームは離れた場所に、しゃがんで相談を始めた。
ユウタ・シルヴァン・レッド組
「誰にするー?」
「僕、ハルヤが良いです!」
「よし! あいつ、じゃんけん弱いからな!」
「きーまった!」
ハルヤ・ジョシュア・アンリ組
「え? 向こう、もう決まったとか言ってるよ。早いなあ」
「じゃあ、俺達も早く決めないとね。誰にしようか?」
「僕は、誰も要らない」
「…アンリ。それじゃ、ゲームにならないだろう?」
「だって、向こう、煩いのしか居ないから」
「…えっと…ハルヤは誰が良いかな?」
「お、俺? あの…できればジョシュアに決めて欲しいな」
「そうかい? うーん、じゃあ、レッドにしようかな」
「嫌だ」
「…アンリ」
「どうして一番煩いのを選ぶの?」
「…ハルヤ、こちらも決まったことにしようか」
「う、うん」
「きーまった」
「ハルヤが欲しい」
「レッドが欲しい」
「え、俺なの?」
「おーし。行くぜ、ハルヤー! じゃんけんぽんっ」
レッドがチョキ、ハルヤがパーだった。
勝者がチョキのまま、右腕を高々と上げる。
「勝ったー! さすが俺!」
「やったあ! さすがレッド隊長!」
「ようこそ、ハルヤ!」
「あ、うん。ども…」
敗者チームから、冷たい遠吠えが零れた。
「解っていたけれど。彼のじゃんけんの弱さは、絶望的だね」
「…アンリ」
――相談しましょ そうしましょ――
ユウタ・シルヴァン・レッド・ハルヤ組
「誰にするー?」
「ジョシュアが良いです!」
「ジョシュアだな! ハルヤもイイだろ?」
「あ、うん」
「きーまった!」
ジョシュア・アンリ組
「相変わらず決まるの早いね、向こうのチーム」
「どうせ、君を選んだんでしょ」
「そうとは限らないよ。さて、今度は誰にしようか?」
「決まってるでしょ」
「ハルヤかい?」
「彼のじゃんけんの弱さは、絶望的だからね」
「…きーまった」
「ジョシュアが欲しい」
「ハルヤが欲しい」
「え。また俺?」
「俺? アンリの予言が当たった…あ、行くよ。じゃんけんぽん」
ジョシュアがチョキ、ハルヤがパーだった。
「…俺、また負けちゃった」
「ハルヤを取り返せて嬉しいよ?」
「や…ジョシュア…」
「さあ、帰ろう?」
「う、うん」
――相談しましょ そうしましょ――
ユウタ・シルヴァン・レッド組
「誰にするー?」
「僕、ハルヤが良いです!」
「よし! あいつ、じゃんけん弱いからな!」
「きーまった!」
ハルヤ・ジョシュア・アンリ組
「また、もう決まったとか言ってるね。早いなあ、あっち」
「じゃあ、俺達も決めないとね。誰にしようか?」
「ねえ」
「どうしたんだい、アンリ?」
「このゲーム、終わらないと思うんだけど」
「…そう、だね」
「え? なんで?」
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