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Marginal Prince Short Story
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2日目2:月桂樹の裏庭 続編
○ありがとう

「ああ、その笑顔…私は溶けてしまいそうだ。気に入って頂けて良かった。
サンベリーナが傍に居てくれると、とても心が安らぐよ。
姫に膝枕をしているのは私なのに、私が髪を撫でて貰っているような気がする。
姫が姉上だからかな? 兄弟の上の子は聞き上手、下の子は話し上手というし、
やはり弟というものは姉には弱いのだろうね。こんな話を知っているかい? 
男の潜在的な初恋相手は母や姉であることが多いそうだよ?
年を重ね、成長した男は無意識に、彼女達の面影を他の女性に求めることがあるらしい。
だから、姫には甘えたくなってしまうのかな?
私の姉上は安らぎを与えてくれる。けれど姫は、それ以上のものを与えてくれるのだね。
ああ、サンベリーナと共に海に行きたくなってきたよ。
愛しい人と愛しい場所へ行けたらどんなに幸せだろう。ねえ、姫は海で何がしたい?」

→クルージング
→スイカ割り


○クルージング

「船に乗りたいのかい、サンベリーナ! 姫に私の船に乗って頂けたらどんなに良いだろう。
最近、新たに手に入れた船があるんだ。そうだ! あの船をサンベリーナと名付けよう!
名前が欲しいと思っていたところなのだよ。やはり、名前があると愛着が増すだろう?
ああ、姫と二人ならば、朝の海も夜の海も、きっと光り輝いて見えるのだろうね」
少し強い風が吹いて、黄金の髪が煽られた。小麦色の右手が横髪を抑える。
指に絡む髪には柔らかな波がある。画面越しに見ても撫で心地の良さそうな髪だった。
「何処か、遠くに行きたいなあ」
ブロンズの頬に小さな水玉模様の木漏れ陽が当たったり消えたり。
さわさわと揺れる青い香りが日本まで流れてくるようだった。
「叶うなら、姫を船に乗せて遠い海まで連れ去ってしまいたい。何処までも、姫と二人で」
右手は髪を離れ、宙を降りていく。
その動きはなんとなくスローモーションに見える。
諦めるように手は地面に置かれた。
テオは膝に乗せた姫に笑顔を見せる。
「サンベリーナも私に何か聞きたいことがある? 何でも聞いておくれ?」

→生徒代表の頃の話
→寮に居た頃の話
→子供の頃の話


○スイカ割り

「スイカワリ? それはなんだい、サンベリーナ?」
ユウタの姉が説明すると、テオは、ほう、と驚いた様子だった。
「日本の遊びなのだね? なんだかバイオレンスだねえ。
日本は奥ゆかしいかと思えば、時折、極端に行動的な場合がないかい?
以前、シルヴァンにサムライムービーを見せて貰ったことがあるが、
見ているだけで身体が痛くなってきたよ。
あ、でも、スイカワリが日本の遊びならば、
東洋の黒い真珠も知っているということかな?」
ええ、とユウタの姉は答える。
「そうか。東洋の黒い真珠と手に手を取り合って、スイカを割ってみたかったものだ」
テオは膝に乗せた姫に笑顔を見せる。
「サンベリーナも私に何か聞きたいことがある? 何でも聞いておくれ?」

→生徒代表の頃の話
→寮に居た頃の話
→子供の頃の話
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