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Marginal Prince Short Story
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■ウーティス寮の愉快な仲間達。
■「ねえ。鬼は、誰にする?」
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「あの、みんな、これ姉貴が『よかったら』って送って来たんだけど…」

ウーティス寮サロン。
ユウタがダンボール箱を引きずって来た。
中から取り出して見せたのは、豆と箱と鬼のお面。

寮生の大半が首を傾げる中、シルヴァンがダッシュで駆け寄る。

「セツブンですねっ!? 僕一度やってみたかったんですっ♪」

「あ、今日か」
「何なにっ!? ユウタの姉ちゃんからっ!?」
とハルヤ、レッドが続く。

節分についてユウタが説明すると、
ジョシュアは箱を手に取った。

「ハードな行事みたいだけど、面白そうだね。
ユウタのお姉さんが、せっかく送ってくれたんだし。
みんな、どうかな?」

ウーティス寮にて豆撒き大会が行われることになった。
6名が豆が入った箱を持つ。
ハルヤは、ダンボール箱に残った鬼のお面を手に取る。

「ねえ、鬼は誰にする?」

レッドとユウタの声が揃う。

「アンリ!」

「あ、僕も賛成ですー♪」とシルヴァン。

3人から指名されたアンリが冷笑する。

「ふうん。余程、日頃の恨みを晴らしたいと見える」

背筋が凍る程、美しい笑みを向けられた『アンリを鬼にし隊』は、
「ハルヤも!」と半ば無理矢理に仲間を1人増やす。

アンリと向かい合う4名に、ジョシュアが困り果てる。

「あの、鬼を守る役というのは無いのかな?」

「無い!」とユウタ。

アンリは微笑を浮かべて、ジョシュアを見上げる。

「多数決上は僕が鬼のようだけど?
生徒代表殿のご意向を聞いてみたいね。僕を、彼等に売るかい?」

「そんな! 君を売るだなんて…」

「では、多数決を無視するの? 生徒代表殿?」

「それは…」

アンリに完全に弄ばれているジョシュアを見て、
向こう岸に居たユウタ、シルヴァン、レッドが走って来る。

「アンリ、ジョシュアを困らせないで!」
「そうですよ、彼で遊ばないで下さい!」
「お前、噛み付く相手が違うだろっ!」

アンリの笑みが更に美しさを増す。

「可笑しいね? 君達は、僕を鬼にしたいんじゃないの?」

「う"」今度は3人が頭を悩ませる。
アンリを鬼にするか、ジョシュアを助けるか。
どちらも魅力的な2つの選択肢に「う~ん」と苦しみ出す。

1人蚊帳の外に居るハルヤが苦笑する。

「…楽しそうだな、アンリ」

真剣に悩んでいる4人が可哀想になってきて、
ハルヤは三番目の選択肢を提案する。

「じゃあさ、順番にみんなで鬼やろ?」

ウーティス寮の豆撒き大会がやっと始まった。


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