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■ジョシュア×アンリ
「ありがとう、ジョシュア」
「どういたしまして。また解らないことがあったら聞いてね?」
「うん。じゃ、またあとでねー」
ウーティス寮サロン。
生徒代表殿は新入生に乞われて、情報学の勉強を教えていた。
僕は隅の席で読書。新入生の声が煩くて、読み難かったけど、これで、
「アンリ」
「なに」
やっとサロンに静寂が訪れたと思ったのに。
本の文字を追いながら応じると、彼は僕の後ろに立った。
僕の耳元に君の顔があるらしいと気配で感じる。
「俺、これからコーヒーを飲もうかなと思うんだけど、君に紅茶を淹れて良いかな?」
「…好きにすれば?」
「ありがとう」
何故、彼が礼を言うのだろう。
英語圏の人間のくせに、彼の英語は時々使い方が間違ってる。
僕は読書を続ける。
サロンに紅茶の音楽が流れ始める。
リーフが擦れる音。湯が注がれる音。嫌いじゃない。
彼は紅茶の淹れ方がいつのまにか上手くなっている。
はい、とあたたかい笑顔とカップが渡された。
「今日はアッサムにしてみたよ?」
「Merci.(メルシー)」
「De rien.(ドゥリアン)」
親しい相手への「どういたしまして」で返された。
Je vous en pris. (ジュブザンプリ)も同じ意味だが、こちらは丁寧で畏まった言い方になる。
ジョシュアはフランス語も上手くなっている。
彼の下手なアクセントを、僕が毎回直してあげたからだろう。
彼は時折フランス語で僕と会話しようとする。
何かの本で勉強したのか知らないけれど。
今では日常会話程度なら、発音もネイティブと変わらない。
「レッスン料を取っておくんだったな」
「えっ?」
「ううん。こっちの話」
fin
「ありがとう、ジョシュア」
「どういたしまして。また解らないことがあったら聞いてね?」
「うん。じゃ、またあとでねー」
ウーティス寮サロン。
生徒代表殿は新入生に乞われて、情報学の勉強を教えていた。
僕は隅の席で読書。新入生の声が煩くて、読み難かったけど、これで、
「アンリ」
「なに」
やっとサロンに静寂が訪れたと思ったのに。
本の文字を追いながら応じると、彼は僕の後ろに立った。
僕の耳元に君の顔があるらしいと気配で感じる。
「俺、これからコーヒーを飲もうかなと思うんだけど、君に紅茶を淹れて良いかな?」
「…好きにすれば?」
「ありがとう」
何故、彼が礼を言うのだろう。
英語圏の人間のくせに、彼の英語は時々使い方が間違ってる。
僕は読書を続ける。
サロンに紅茶の音楽が流れ始める。
リーフが擦れる音。湯が注がれる音。嫌いじゃない。
彼は紅茶の淹れ方がいつのまにか上手くなっている。
はい、とあたたかい笑顔とカップが渡された。
「今日はアッサムにしてみたよ?」
「Merci.(メルシー)」
「De rien.(ドゥリアン)」
親しい相手への「どういたしまして」で返された。
Je vous en pris. (ジュブザンプリ)も同じ意味だが、こちらは丁寧で畏まった言い方になる。
ジョシュアはフランス語も上手くなっている。
彼の下手なアクセントを、僕が毎回直してあげたからだろう。
彼は時折フランス語で僕と会話しようとする。
何かの本で勉強したのか知らないけれど。
今では日常会話程度なら、発音もネイティブと変わらない。
「レッスン料を取っておくんだったな」
「えっ?」
「ううん。こっちの話」
fin
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