×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
■シルヴァン アイヴィー
■新入生は自由人2 続編
聖アルフォンソ島東部の浜辺。夜の波は穏やかだ。
アイヴィーは手に付いた砂をパンパンと払う。
「こんなもんかなー」
周りには伸された男が大勢転がっていた。
警備スタッフが車の無線機を掲げる。
「司令、本部から入電です。副司令から」
「はーい」無線機を受け取り「どしたー?」
「クロイツです。そちらの首尾はいかがですか?」
「全員捕まえたよー。二十人で来たって言ってるし」
「お疲れ様でした。では本題に入りますが、先程、生徒代表のクラウス様から、
貴方にお問い合わせのお電話がありました。私がご用件を伺ったのですが」
「うん。なんて?」
「14時頃からシルヴァン様が行方不明だそうです」
アイヴィーは額に手をやる。
「また脱走したのかよ、あいつ」
「それで、貴方と一緒に居るのではと、こちらに電話されたそうで」
「知らないぜ? 俺、オシゴトしてたし」
「ええ。クラウス様にもそう申し上げました。それから、後はこちらにお任せ頂き、
生徒の皆様は、決して外へ探しに行くことのないようにとお願い致しました」
「ありがと。これ以上、迷子が増えても困るしな。てか、シルヴァンなら、どっかで夜遊びしてるだけだろ?」
「ウーティスの皆様もそう思って、帰りを待っていたようです。
ですが、門限を過ぎても戻らないので、心配になってきたのでしょう。
ウーティスから生徒代表へ報告し、それがこちらに」
知らせを聞いたクラウスの苦りきった顔が思い浮かぶ。第一声は「あの馬鹿……」に1ドル。
「もちろん、万が一、ということもあります。
例えば、司令が捕り逃した輩がやけを起こして、シルヴァン様を人質に取ることも」
「な、何、脅かしてんの。全員捕まえたって言ってんじゃん」
「輩がそう申告しただけでしょう? 嘘ではないと言い切れますか?」
「ちょ、ちょっと待ってて!」
無線機を置いて、伸びてる侵入者達の元へ走る。
茶髪の男の前でアイヴィーがしゃがむ。
「お兄さん、お兄さん。さっきさ、二十人で来たって言ったよね?」
「え? は、はい」
「もしウソだったら、タイヘンなことになっちゃうよ?」
「タイヘンなことって」
「この島には、コワーイお医者さんが居てね? 白衣の裏にメス100本持ち歩いてるんだ!」
「コワッ!」
「それでね、ウソつく人にはイケナイお薬飲ませて、
ホントのこと言うまで、あーんなことや、こーんなことしちゃうんだよ!
お兄さんもそうなる前に、ホントのこと言ったほうがイイと思うよー?
ホントのホントに、二十人ピッタリで来たの?」
「ほ、ホントにホントですっ!」
「だよね! ありがとっ」
立ち上がって、車のところへに戻る。無線機を持つ。
「もしもし、クロちゃん? やっぱ二十人だって」
「そうですか」
「あ、信じてない」
「それで、シルヴァン様についてですが。どうします?」
「んー。とりあえず、門番と監視チームにこのこと」
「知らせました。シルヴァン様を発見次第、報告するように通知済みです」
「早いね」
「島全域に捜索隊を出しますか? 手始めに十人程で」
「んな大騒ぎするには早いでしょ。捜索隊は俺一人でいいよ。見付かったら連絡すっから」
「お一人で島中を探すおつもりですか?」
「心当たりを回るだけ。じゃあ、あとヨロシク」
アイヴィーは自分の車に戻って、運転席に座る。
自分の携帯電話を取り出した。アドレス帳のボタンを押し、『shop』グループを選んだ。
仕事上、この携帯には、島にある大抵の店舗の連絡先が入っていた。
「忙しい時間にゴメンネ。今日さ、新しく来たマージナルプリンス、行ってないかな?
この前紹介した、髪長くてー、背高くてー、よく喋る奴」
シルヴァンを連れて行ったことがある店へ電話を掛けた。
入学から一週間しか経っていないが、シルヴァンと街を歩いたのは、昨日で三度目だ。
回った店は合計で十数軒ほど。片っ端から掛けていくしかない。
ライブハウス、バーなどに連絡したが、「見ていない」と言われた。
五軒目で「来たわよ?」という返事を聞くことができた。
聖アルフォンソ島唯一のおカマさんの声である。
「カワイイ子ね、シルヴァンちゃんって。いっぱいご馳走になっちゃった、アイヴィーのツケで」
「ちょ、何してくれてんだ、あいつ。つーか止めてよ、レアちゃん!」
「あら。アタシが勧めたのよ? 二人でガールズトークに花咲かせちゃったわ~」
「……ガールズって、二人ともオト」
「ダレが」
「……レアちゃんはお綺麗なレディです」
「それで? シルヴァンちゃんがどうかした?」
「あ、そうそう。まだ寮に帰ってないらしくてさ。今、探してんだ。
今はそっちに居ないんだよね? 次にどの店に行くとか言ってなかった?」
「今日はもう帰ったんじゃないかしら? 今夜はダーリンの家にお泊まりするんですー、って言ってたから」
「ダレだよ、ダーリンって。え、ダーリン?」
→
■新入生は自由人2 続編
聖アルフォンソ島東部の浜辺。夜の波は穏やかだ。
アイヴィーは手に付いた砂をパンパンと払う。
「こんなもんかなー」
周りには伸された男が大勢転がっていた。
警備スタッフが車の無線機を掲げる。
「司令、本部から入電です。副司令から」
「はーい」無線機を受け取り「どしたー?」
「クロイツです。そちらの首尾はいかがですか?」
「全員捕まえたよー。二十人で来たって言ってるし」
「お疲れ様でした。では本題に入りますが、先程、生徒代表のクラウス様から、
貴方にお問い合わせのお電話がありました。私がご用件を伺ったのですが」
「うん。なんて?」
「14時頃からシルヴァン様が行方不明だそうです」
アイヴィーは額に手をやる。
「また脱走したのかよ、あいつ」
「それで、貴方と一緒に居るのではと、こちらに電話されたそうで」
「知らないぜ? 俺、オシゴトしてたし」
「ええ。クラウス様にもそう申し上げました。それから、後はこちらにお任せ頂き、
生徒の皆様は、決して外へ探しに行くことのないようにとお願い致しました」
「ありがと。これ以上、迷子が増えても困るしな。てか、シルヴァンなら、どっかで夜遊びしてるだけだろ?」
「ウーティスの皆様もそう思って、帰りを待っていたようです。
ですが、門限を過ぎても戻らないので、心配になってきたのでしょう。
ウーティスから生徒代表へ報告し、それがこちらに」
知らせを聞いたクラウスの苦りきった顔が思い浮かぶ。第一声は「あの馬鹿……」に1ドル。
「もちろん、万が一、ということもあります。
例えば、司令が捕り逃した輩がやけを起こして、シルヴァン様を人質に取ることも」
「な、何、脅かしてんの。全員捕まえたって言ってんじゃん」
「輩がそう申告しただけでしょう? 嘘ではないと言い切れますか?」
「ちょ、ちょっと待ってて!」
無線機を置いて、伸びてる侵入者達の元へ走る。
茶髪の男の前でアイヴィーがしゃがむ。
「お兄さん、お兄さん。さっきさ、二十人で来たって言ったよね?」
「え? は、はい」
「もしウソだったら、タイヘンなことになっちゃうよ?」
「タイヘンなことって」
「この島には、コワーイお医者さんが居てね? 白衣の裏にメス100本持ち歩いてるんだ!」
「コワッ!」
「それでね、ウソつく人にはイケナイお薬飲ませて、
ホントのこと言うまで、あーんなことや、こーんなことしちゃうんだよ!
お兄さんもそうなる前に、ホントのこと言ったほうがイイと思うよー?
ホントのホントに、二十人ピッタリで来たの?」
「ほ、ホントにホントですっ!」
「だよね! ありがとっ」
立ち上がって、車のところへに戻る。無線機を持つ。
「もしもし、クロちゃん? やっぱ二十人だって」
「そうですか」
「あ、信じてない」
「それで、シルヴァン様についてですが。どうします?」
「んー。とりあえず、門番と監視チームにこのこと」
「知らせました。シルヴァン様を発見次第、報告するように通知済みです」
「早いね」
「島全域に捜索隊を出しますか? 手始めに十人程で」
「んな大騒ぎするには早いでしょ。捜索隊は俺一人でいいよ。見付かったら連絡すっから」
「お一人で島中を探すおつもりですか?」
「心当たりを回るだけ。じゃあ、あとヨロシク」
アイヴィーは自分の車に戻って、運転席に座る。
自分の携帯電話を取り出した。アドレス帳のボタンを押し、『shop』グループを選んだ。
仕事上、この携帯には、島にある大抵の店舗の連絡先が入っていた。
「忙しい時間にゴメンネ。今日さ、新しく来たマージナルプリンス、行ってないかな?
この前紹介した、髪長くてー、背高くてー、よく喋る奴」
シルヴァンを連れて行ったことがある店へ電話を掛けた。
入学から一週間しか経っていないが、シルヴァンと街を歩いたのは、昨日で三度目だ。
回った店は合計で十数軒ほど。片っ端から掛けていくしかない。
ライブハウス、バーなどに連絡したが、「見ていない」と言われた。
五軒目で「来たわよ?」という返事を聞くことができた。
聖アルフォンソ島唯一のおカマさんの声である。
「カワイイ子ね、シルヴァンちゃんって。いっぱいご馳走になっちゃった、アイヴィーのツケで」
「ちょ、何してくれてんだ、あいつ。つーか止めてよ、レアちゃん!」
「あら。アタシが勧めたのよ? 二人でガールズトークに花咲かせちゃったわ~」
「……ガールズって、二人ともオト」
「ダレが」
「……レアちゃんはお綺麗なレディです」
「それで? シルヴァンちゃんがどうかした?」
「あ、そうそう。まだ寮に帰ってないらしくてさ。今、探してんだ。
今はそっちに居ないんだよね? 次にどの店に行くとか言ってなかった?」
「今日はもう帰ったんじゃないかしら? 今夜はダーリンの家にお泊まりするんですー、って言ってたから」
「ダレだよ、ダーリンって。え、ダーリン?」
→
PR