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■ハルヤ×シルヴァン
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「てゆうか、デッド・プリンスの合宿って、なんなの?」
「楽しいじゃないですか、ハルヤ」
「でも…アイヴィー、ごめんね。いきなり押し掛けて、泊まらせて貰って」
「いいって。どうせレッドが企画したんだろ?」
「うん。今朝、突然ね」
明日の日曜日はデッド・プリンスのライブがある。
今日は一日練習して、何故かアイヴィーの家に泊まり、
明日また本番まで練習する、という合宿をレッドが企画した。
シルヴァンとハルヤは否応無しに強制参加となった。
「企画者はもう寝てますけどね」
アイヴィーの携帯が鳴る。
彼は「ハイハイ、すぐ行くよ」と言って電話を切った。
「え? アイヴィー、どっか行くの?」
「ああ。みたいだな。お前達は好きにしてな」
「こんな時間に誰に呼ばれるのさ?」
「野暮なことは聞くんじゃないの。んじゃあなー」
閉まるドアをハルヤが見つめている。
「…アイヴィー、どこ行くのかな?」
「さあ。お友達に飲みに行こうとでも言われたんじゃないですか?
あ、見て下さい、ハルヤ。ココに良いワインがありますよ? 開けちゃいましょうか♪」
「ええ? でもそれ、アイヴィーのじゃん。勝手に開けて良いの?」
「構いませんよ。せっかくの合宿なんですから、楽しい夜にしましょう?」
「俺、そんな飲めないよ?」
「知ってます♪ グラス持って来ますね~」
シルヴァンは軽やかにキッチンに向かい、すぐに戻ってくる。
手には2つのワイングラスとワインオープナー。
とくとくと注ぐ様子をハルヤはぼうっと見ていた。
「じゃ、ハルヤ。乾杯しましょ?」
「うん。何に乾杯すんの?」
「そうですねえ…では企画者のレッドに」
「寝てるけどね」
レッドの顔の上で、二つのグラスが口付けを交わした。
ハルヤはゆっくりと飲んでいたが、
グラス半分程で、少し頬に赤みが差していた。
「あの、さ」
「はい」
「シルヴァンって、アイヴィーんち、慣れてるんだね」
「あ、ええ。まあ」
「この島に来て、初めて出来た友達がアイヴィーなんだっけ?」
「はい。タクシーに乗った時に」
「…いいなあ」
ハルヤがグラスをテーブルに置く。
その手元が狂い、グラスが転がる。
「大丈夫ですか、ハルヤ?」
「ん。ごめん…あっ」
グラスが、派手な音を立てて床に落ちた。
ハルヤが拾おうと手を伸ばす。
「ハルヤ、いけません!」
ガラス片に素手で触れ、
案の定、指から赤い雫が零れる。
「ああ、もう…痛くないですか?」
「わかんない…」
「…そうですか。動かないで、じっとしていてください?」
シルヴァンは何処からか救急セットを持ってきて、
ハルヤの指を消毒し、絆創膏を巻く。
その後、拡散した硝子片をテキパキと片付ける。
ハルヤは指に巻かれた絆創膏と、
シルヴァンを申し訳無さそうに見ていた。
全て片付いた後、シルヴァンが傍に戻ってくる。
ハルヤは、酔っているのか、恥ずかしいのか、
粉雪のような頬を桃色に染めている。
「…ごめんね、シルヴァン」
「いいえ、全然。僕の方こそ、無理に勧めてすみませんでした。
ハルヤ、気分は悪くないですか?」
「ん。へーき」
「眠そうな声ですね。そろそろ休みましょうか?」
「うん」
「ハルヤは、ベッドを使って下さい」
「そんな…シルヴァンが使いなよ」
「いえいえ。僕は何処でも寝れますから」
同意できないらしいハルヤは、回転の遅くなった頭で考え込む。
頬を染めたまま、告げた。
「…じゃあ、さ。シルヴァン」
「はい?」
「はんぶんこに、しよ?」
fin
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「てゆうか、デッド・プリンスの合宿って、なんなの?」
「楽しいじゃないですか、ハルヤ」
「でも…アイヴィー、ごめんね。いきなり押し掛けて、泊まらせて貰って」
「いいって。どうせレッドが企画したんだろ?」
「うん。今朝、突然ね」
明日の日曜日はデッド・プリンスのライブがある。
今日は一日練習して、何故かアイヴィーの家に泊まり、
明日また本番まで練習する、という合宿をレッドが企画した。
シルヴァンとハルヤは否応無しに強制参加となった。
「企画者はもう寝てますけどね」
アイヴィーの携帯が鳴る。
彼は「ハイハイ、すぐ行くよ」と言って電話を切った。
「え? アイヴィー、どっか行くの?」
「ああ。みたいだな。お前達は好きにしてな」
「こんな時間に誰に呼ばれるのさ?」
「野暮なことは聞くんじゃないの。んじゃあなー」
閉まるドアをハルヤが見つめている。
「…アイヴィー、どこ行くのかな?」
「さあ。お友達に飲みに行こうとでも言われたんじゃないですか?
あ、見て下さい、ハルヤ。ココに良いワインがありますよ? 開けちゃいましょうか♪」
「ええ? でもそれ、アイヴィーのじゃん。勝手に開けて良いの?」
「構いませんよ。せっかくの合宿なんですから、楽しい夜にしましょう?」
「俺、そんな飲めないよ?」
「知ってます♪ グラス持って来ますね~」
シルヴァンは軽やかにキッチンに向かい、すぐに戻ってくる。
手には2つのワイングラスとワインオープナー。
とくとくと注ぐ様子をハルヤはぼうっと見ていた。
「じゃ、ハルヤ。乾杯しましょ?」
「うん。何に乾杯すんの?」
「そうですねえ…では企画者のレッドに」
「寝てるけどね」
レッドの顔の上で、二つのグラスが口付けを交わした。
ハルヤはゆっくりと飲んでいたが、
グラス半分程で、少し頬に赤みが差していた。
「あの、さ」
「はい」
「シルヴァンって、アイヴィーんち、慣れてるんだね」
「あ、ええ。まあ」
「この島に来て、初めて出来た友達がアイヴィーなんだっけ?」
「はい。タクシーに乗った時に」
「…いいなあ」
ハルヤがグラスをテーブルに置く。
その手元が狂い、グラスが転がる。
「大丈夫ですか、ハルヤ?」
「ん。ごめん…あっ」
グラスが、派手な音を立てて床に落ちた。
ハルヤが拾おうと手を伸ばす。
「ハルヤ、いけません!」
ガラス片に素手で触れ、
案の定、指から赤い雫が零れる。
「ああ、もう…痛くないですか?」
「わかんない…」
「…そうですか。動かないで、じっとしていてください?」
シルヴァンは何処からか救急セットを持ってきて、
ハルヤの指を消毒し、絆創膏を巻く。
その後、拡散した硝子片をテキパキと片付ける。
ハルヤは指に巻かれた絆創膏と、
シルヴァンを申し訳無さそうに見ていた。
全て片付いた後、シルヴァンが傍に戻ってくる。
ハルヤは、酔っているのか、恥ずかしいのか、
粉雪のような頬を桃色に染めている。
「…ごめんね、シルヴァン」
「いいえ、全然。僕の方こそ、無理に勧めてすみませんでした。
ハルヤ、気分は悪くないですか?」
「ん。へーき」
「眠そうな声ですね。そろそろ休みましょうか?」
「うん」
「ハルヤは、ベッドを使って下さい」
「そんな…シルヴァンが使いなよ」
「いえいえ。僕は何処でも寝れますから」
同意できないらしいハルヤは、回転の遅くなった頭で考え込む。
頬を染めたまま、告げた。
「…じゃあ、さ。シルヴァン」
「はい?」
「はんぶんこに、しよ?」
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