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Marginal Prince Short Story
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シルヴァンVSアイヴィー2 続編
「司令。それはまだ片付けられないのですか?」

警備会社の司令室。
司令官は副司令官に叱られていた。

「そちらのダンボール、ここに来た時から一度も開けてないのでは?」

「いやあ。開けたと思うよ? 3回くらい」

司令官と副司令官の間で、この遣り取りは年に1回程のペースで行われている。
叱られている原因は、部屋の隅に積まれたままのダンボール3箱。
ドイツ出身で几帳面な性質の副司令官は、壁側のキャビネットを指す。

「収納場所があるのですから、きちんと入れれば良いじゃないですか」

「そんなに使うモンでもないから、このままダンボールに入ってるほうが、
いつかココを出て行く時も、運ぶのラクでイイんだけど」

「それを横着と言うんです」

ぴしゃりと副司令官が言う。

「どうして貴方は、いつもいつも、必要最低限のことしかできないのです?
たった3箱のダンボールを片付けても損はしないでしょう?」

「得もしないでしょ?」

何かが爆ぜる音が聞こえたような気がした。

「よろしければ、私が片付けて差し上げましょうか」

「いやいやいや!」

「では、ご自分でどうぞ」

「いやー」

「では私が」

「ムリムリムリ!」

「司令。いい加減、観念して」

「あ! 俺、そろそろタクシーの時間だっ! この話は今度ということで」

「またそうやって逃げるのですか」

「予約入っちゃってるからー、ゴメンね!」

突き刺さるような視線を振り切って、司令官は猛ダッシュで逃げた。


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