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Marginal Prince Short Story
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古傷1 続編
翌日。タクシードライバーは、ドライバーとして仕事をしていた。
後部座席に乗っけているのは三人組のマージナルプリンスども。
新市街で遊んできた王子サマ達を、学院まで送っていくところだ。

「そんじゃ、今年もやるか、クリスマスライブ!」

後部座席のマジプリどもは、先程からひっきりなしに喋り続けていた。

「はいっ! 去年のクリスマスライブは大成功でしたからねー!」

「ま。一番ウケたのはハルヤのミニスカサンタだったけどな」

「やっぱり、僕プロデュースの、
『ミニスカサンタ』+『ツインテール』が良かったんでしょうねー!」

「……俺、今年は着ないからね」

「んじゃ、ミニスカ以外で、なんか面白いヤツ考えとくわ」

「僕達に任せておいて下さいね、ハルヤ!」

「面白くなくて良いから、普通のにしてよ……」

タクシードライバーがミラーを見上げると、眼鏡の王子サマは軽く赤面していた。

「もうクリスマスの話なんてする時期なのか。早いなあ」

ドライバーが呟くと、長髪の王子サマが乗り出してきた。

「何言ってるんですかー。もう12月に入ってるんですよー」

「一年を早く感じるのは、年取った証拠だって、
じーさんが言ってたぜ、アイヴィー?」

「アイヴィーも立派にオジサマの仲間入りですね!」

「オ、オジサマ言うな……ったく」

ドライバーは学院の正門前でタクシーを停める。

「ほら、ガッコに着いたぜ。とっとと降りろ、このガキンチョども」

「あー。ガキンチョ言うなよー。俺達、高校生なんだぜー」

「俺だって、お兄さんなんだよ!」

マジプリどもは笑いながら、タクシーを降り、寮へ帰っていった。
ドライバーは、車内の時計を見る。そろそろ晩メシの時間だった。
丁度良い、とスマートフォンを取り出した。
自然に、あるヒトに電話しようとして、指が止まった。
正門前に居るんだから、直接話しに行けば良いか。
そう思ったのと、ほぼ同時に。

「――てゆうか、昨日もメシに誘ったばっかじゃん、俺……」

まるでクセみたいに、あのヒトを誘おうとした自分に驚いて、自分がイヤになった。
昨日の自分もイヤだった。
店で「引き上げるか」と言われた時も。学院の中に消えていく背中を見てた時も。

警報音でビクリとなる。腕時計が赤く光っていた。
島に侵入者が来たのだ。本業の仕事が入ったらしい。

「お客さんか。たまには良いタイミングで来てくれるんだな」


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