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■ホワイト・レディ3 の続編
「畏まりました。ではビールがお二つ、
サパンがお二つ、ホワイト・レディがお一つですね?」
皆が肯定し、ボーイはカウンターへ向かいました。
ボーイが消えると、Bは笑いながら、
Aに向かって「お前だけ仲間外れだな?」と言いました。
一人だけ誰とも一緒ではない飲み物を頼んだことを指して言ったのでしょう。
すると、Aは少しだけ怒っていましたが、AがBにからかわれている様子は、
まるで猫が二匹じゃれあっているようにも見えましたね。
それを微笑ましげに見守っていたC博士は、視線を隣に向けて、
「にしても、Lと飲むなんて、ホントに久し振りだよなー?」
「ビールは来ていないから、まだ飲んではいないけれどね」
「ハハッ。相変わらず細かい男だなー、Lは」
C博士はL博士の肩に腕を回して、再会を喜んでいました。
「C君も相変わらず、真っ黒に日焼けしているね。
今も休みの度に、山や海に行ってるのかい?」
「空いてる時はな。ああ、そうだ。
この前登った山の麓でさ、ウマイ土産をたくさん買ってきたんだ。
うちのフロアでは、余っているようだったから、
今度そっちに持っていこう。甘いものだが、Lは平気だったよな?」
「うん。ありがとう。S君も甘いものは平気だったよね?」
「ええ、はい」
「そう言えば、SはLのチームに居たんだったな。
LにSの手綱が取れるのか、少し心配してたんだが。どうだ、S?
Lはリーダーとして、ちゃんと君の役に立ってるかい?」
「え? ええ。いつもお世話になっています」
「本当か? もし不満があるなら、うちのチームに来な?
俺がLの代わりに、ビシビシ鍛えてやるからよ」
「おいおい、C君。勝手にS君を引き抜かないでくれ?」
「大丈夫です。そこまで不満はありませんので」
「ハハハッ。豪快にフラレちまった!」
まだアルコールも入っていないのにC博士は豪快に笑っていました。
そのうちに飲み物が来て、それぞれ飲み始めたわけですが。
Sの前には、サパンという名のリキュールが来ました。
「さあ、S君? 何のリキュールか、当ててごらん?」
L博士が楽しそうにそう言うので、Sはひと口飲んでみました。
最初に出た言葉は「えっ?」でした。全く想像しない味がしたからです。
そのリアクションを見て興味が沸いたのか、
AとC博士が「飲んでみたい」と言い出し、
それぞれ、隣にあったグラスを手に取ったんです。
AがSのグラスを、C博士がL博士のグラスを借りて、
ひと口飲み、やはりほぼ同じようなリアクションを見せました。
「Bも飲んでみな、ほら」
C博士がL博士のグラスをBに突き出したので、
Bは仕方なくそれを口にしました。
「な、なんだコレ。葉っぱの味がするんですけど」
「そう! 葉っぱを食っちまった時の味がする!
おい、L! これ、何なんだよ! マジで葉っぱなのか?」
皆が一様に驚きのリアクションを見せたので、
L博士はとても満足そうでした。
「そうだよ。『葉』というのは合ってる。
でも、何の葉か、というところまで当てないと100点ではないなあ」
「んなの、解るわけねーだろっ!」
「S君と、女性陣はどうかな?」
Sは首を振り、Bは肩をすくめて手の平を空に向けました。
Aはグラスを見つめながら、
「私も解りません。でも本当に葉っぱの味がして、不思議なかんじです。
あの、Sさん、もう一口だけ飲んでも良いですか?」
どうぞ、とSは答えました。
「ごめんなさい。飲んでみても何の葉か解りません」
C博士は頭を抱えていました。
「これは難し過ぎるぞ、L!」
「Sさん」
SはAに小声で呼ばれました。
「すみません、ごちそうさまでした」
いえ、と言ってSはグラスを受け取りました。
「L! 早く正解を教えてくれよ!」
「解ったよ。正解は、もみの木のリキュールでした」
「えー! あのクリマスツリーのリキュールなのかー!?」
「うん。リキュール・ド・サパン。原産国はフランスだよ。
サパンがフランス語でもみの木、という意味なんだ。
もみの木の新芽から作られているから、
苦味もなく、後味も爽やかだっただろう?」
「ちょっと、もう一回飲ませてくれよ!」
「フフッ。どうぞ?」
C博士は、再度サパンを飲み、「確かに爽やかだ」とか、
「これがもみの木の味かー」と感慨深げに呟いていました。
Sは自分のグラスに視線が向けられているのに気付きました。
C博士の様子とSのグラスを、ちらちらと交互に見ていたのは、
Aでした。Sはすぐに察します。おそらくAも、
『新芽の爽やかな後味』を確かめてみたいのだろうなと。
Sはテーブルの上で、サパンのグラスを横に滑らせました。
「君にあげるよ」
目の前にサパンを置かれたAは、驚いた顔でSを見ました。
「えっ? でも」
「飲みたいんだろう?」
「……はい。でもどうして? 私、まだ何も」
「解るよ、そのくらい」
「あの、でも、これはSさんの」
「いいよ。他のものを頼むから」
Sは近くに居たボーイを呼んで、ウイスキーを頼みました。
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「畏まりました。ではビールがお二つ、
サパンがお二つ、ホワイト・レディがお一つですね?」
皆が肯定し、ボーイはカウンターへ向かいました。
ボーイが消えると、Bは笑いながら、
Aに向かって「お前だけ仲間外れだな?」と言いました。
一人だけ誰とも一緒ではない飲み物を頼んだことを指して言ったのでしょう。
すると、Aは少しだけ怒っていましたが、AがBにからかわれている様子は、
まるで猫が二匹じゃれあっているようにも見えましたね。
それを微笑ましげに見守っていたC博士は、視線を隣に向けて、
「にしても、Lと飲むなんて、ホントに久し振りだよなー?」
「ビールは来ていないから、まだ飲んではいないけれどね」
「ハハッ。相変わらず細かい男だなー、Lは」
C博士はL博士の肩に腕を回して、再会を喜んでいました。
「C君も相変わらず、真っ黒に日焼けしているね。
今も休みの度に、山や海に行ってるのかい?」
「空いてる時はな。ああ、そうだ。
この前登った山の麓でさ、ウマイ土産をたくさん買ってきたんだ。
うちのフロアでは、余っているようだったから、
今度そっちに持っていこう。甘いものだが、Lは平気だったよな?」
「うん。ありがとう。S君も甘いものは平気だったよね?」
「ええ、はい」
「そう言えば、SはLのチームに居たんだったな。
LにSの手綱が取れるのか、少し心配してたんだが。どうだ、S?
Lはリーダーとして、ちゃんと君の役に立ってるかい?」
「え? ええ。いつもお世話になっています」
「本当か? もし不満があるなら、うちのチームに来な?
俺がLの代わりに、ビシビシ鍛えてやるからよ」
「おいおい、C君。勝手にS君を引き抜かないでくれ?」
「大丈夫です。そこまで不満はありませんので」
「ハハハッ。豪快にフラレちまった!」
まだアルコールも入っていないのにC博士は豪快に笑っていました。
そのうちに飲み物が来て、それぞれ飲み始めたわけですが。
Sの前には、サパンという名のリキュールが来ました。
「さあ、S君? 何のリキュールか、当ててごらん?」
L博士が楽しそうにそう言うので、Sはひと口飲んでみました。
最初に出た言葉は「えっ?」でした。全く想像しない味がしたからです。
そのリアクションを見て興味が沸いたのか、
AとC博士が「飲んでみたい」と言い出し、
それぞれ、隣にあったグラスを手に取ったんです。
AがSのグラスを、C博士がL博士のグラスを借りて、
ひと口飲み、やはりほぼ同じようなリアクションを見せました。
「Bも飲んでみな、ほら」
C博士がL博士のグラスをBに突き出したので、
Bは仕方なくそれを口にしました。
「な、なんだコレ。葉っぱの味がするんですけど」
「そう! 葉っぱを食っちまった時の味がする!
おい、L! これ、何なんだよ! マジで葉っぱなのか?」
皆が一様に驚きのリアクションを見せたので、
L博士はとても満足そうでした。
「そうだよ。『葉』というのは合ってる。
でも、何の葉か、というところまで当てないと100点ではないなあ」
「んなの、解るわけねーだろっ!」
「S君と、女性陣はどうかな?」
Sは首を振り、Bは肩をすくめて手の平を空に向けました。
Aはグラスを見つめながら、
「私も解りません。でも本当に葉っぱの味がして、不思議なかんじです。
あの、Sさん、もう一口だけ飲んでも良いですか?」
どうぞ、とSは答えました。
「ごめんなさい。飲んでみても何の葉か解りません」
C博士は頭を抱えていました。
「これは難し過ぎるぞ、L!」
「Sさん」
SはAに小声で呼ばれました。
「すみません、ごちそうさまでした」
いえ、と言ってSはグラスを受け取りました。
「L! 早く正解を教えてくれよ!」
「解ったよ。正解は、もみの木のリキュールでした」
「えー! あのクリマスツリーのリキュールなのかー!?」
「うん。リキュール・ド・サパン。原産国はフランスだよ。
サパンがフランス語でもみの木、という意味なんだ。
もみの木の新芽から作られているから、
苦味もなく、後味も爽やかだっただろう?」
「ちょっと、もう一回飲ませてくれよ!」
「フフッ。どうぞ?」
C博士は、再度サパンを飲み、「確かに爽やかだ」とか、
「これがもみの木の味かー」と感慨深げに呟いていました。
Sは自分のグラスに視線が向けられているのに気付きました。
C博士の様子とSのグラスを、ちらちらと交互に見ていたのは、
Aでした。Sはすぐに察します。おそらくAも、
『新芽の爽やかな後味』を確かめてみたいのだろうなと。
Sはテーブルの上で、サパンのグラスを横に滑らせました。
「君にあげるよ」
目の前にサパンを置かれたAは、驚いた顔でSを見ました。
「えっ? でも」
「飲みたいんだろう?」
「……はい。でもどうして? 私、まだ何も」
「解るよ、そのくらい」
「あの、でも、これはSさんの」
「いいよ。他のものを頼むから」
Sは近くに居たボーイを呼んで、ウイスキーを頼みました。
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