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■報われない俺達3 続編
目が覚めると、私は自室のベッドの中に居た。
部屋の照明は消えているが、
カーテンの向こうからは光が差している。
夜は明けているのに、
どうして私は、陛下のお側に居ないのか。
その答えは自分の熱い呼吸で思い出した。
私は今朝、熱を出し、謹慎せざるを得なくなった。
医師には季節性の風邪だろうと言われた。
腕を伸ばして、携帯電話を手に取る。それしきの動作が辛い。
画面で時刻を確認すると、13時過ぎだった。
もう陛下のご昼食も終わっている時間だ。
今日、陛下には執務の予定が入っていた筈だ。
私の代わりに誰がお側に付くことになったのだろう。
頭の動きが鈍い。身体は熱いのに手足が寒い気がする。
こんなに具合が悪いのは、いつ以来だ。それすら解らない。
「あれ? 起きてんのか、レイナ」
ノックをせずに入ってきたのは、エメリーだった。
靴音を鳴らしながら、こちらに近付いてくる。
何かを小さく呟き、私が居るベッドに腰掛けた。
「近付くな。移る」
「イイねえ。そしたら俺も休める」
「良いわけあるか。早く執務に戻れ」
「戻んなくてもイイの。
俺はお前のお世話係って名目も貰ってんだから」
「何」
「空き時間に、ちょいちょいお前を見に来て、
身の回りのお世話する係。
あ、もちろん、陛下も了承済みだからー」
陛下のお言葉があったなら、
私にはエメリーを無下に追い返すことはできない。
「陛下のお側には誰が」
「ラテが付いてる。午前中はラテに見守られながら、
陛下も大人しくお仕事してたらしいぜ? 珍しいよな」
ホワイトがお側に付いているなら、私が居なくとも、
執務に支障は出ないだろう。あれは優秀な男だ。
「あいつ、マジ嬉しそうだったぜ?
陛下の一番側でお世話できるチャンスだもんな。
あいつの一途な陛下愛は、ほんとスゲーわ。
てゆうか、お前、さっきは本当に大丈夫だったか?」
何の話か解らない。
「メイスンだよ。お前にペタペタ触りやがって。
マジの診察プレイを見せつけられてんのかと思ったぜ」
私を診察したのは、従者担当のメイスン医師。
私とは同年代で、王室医師団の中では最年少になる。
鬼才と言われる人だが、独特な感性の持ち主で、
「レイちゃんのお肌にも元気がない」とか、
「前に会った時のほうが美人だったー」とか、
よく解らないことも言われた。
メイスン医師は他の人よりスキンシップが激しいところがある。
先程の診察時も、少々そういうところがあったのだが、
途中でエメリーが止めに入ってくれた。
「平気だ。お前が止めてくれたから」
「あれ? 何? もしかして俺に感謝してんの?」
「エメリー。お前、ただ無駄話をしに来ただけなら」
「いや、まあ、一応、時間的には昼メシっていうか、
ブランチの時間だって言いに来たんだけど。食えそうか?」
全くと言って良い程、食欲がない。私は首を振る。
「やっぱね。無理そうな顔してるもんな。
じゃ、スポーツドリンク辺りにしとくか。
今、持ってきてやっから、大人しく待ってな」
ポンと私の頭を叩くと、ベッドから離れ、
あっと言う間に部屋を出て行った。
思い立った時の行動力は早い奴だ。
部屋が静かになる。
喉が渇いた。
→
目が覚めると、私は自室のベッドの中に居た。
部屋の照明は消えているが、
カーテンの向こうからは光が差している。
夜は明けているのに、
どうして私は、陛下のお側に居ないのか。
その答えは自分の熱い呼吸で思い出した。
私は今朝、熱を出し、謹慎せざるを得なくなった。
医師には季節性の風邪だろうと言われた。
腕を伸ばして、携帯電話を手に取る。それしきの動作が辛い。
画面で時刻を確認すると、13時過ぎだった。
もう陛下のご昼食も終わっている時間だ。
今日、陛下には執務の予定が入っていた筈だ。
私の代わりに誰がお側に付くことになったのだろう。
頭の動きが鈍い。身体は熱いのに手足が寒い気がする。
こんなに具合が悪いのは、いつ以来だ。それすら解らない。
「あれ? 起きてんのか、レイナ」
ノックをせずに入ってきたのは、エメリーだった。
靴音を鳴らしながら、こちらに近付いてくる。
何かを小さく呟き、私が居るベッドに腰掛けた。
「近付くな。移る」
「イイねえ。そしたら俺も休める」
「良いわけあるか。早く執務に戻れ」
「戻んなくてもイイの。
俺はお前のお世話係って名目も貰ってんだから」
「何」
「空き時間に、ちょいちょいお前を見に来て、
身の回りのお世話する係。
あ、もちろん、陛下も了承済みだからー」
陛下のお言葉があったなら、
私にはエメリーを無下に追い返すことはできない。
「陛下のお側には誰が」
「ラテが付いてる。午前中はラテに見守られながら、
陛下も大人しくお仕事してたらしいぜ? 珍しいよな」
ホワイトがお側に付いているなら、私が居なくとも、
執務に支障は出ないだろう。あれは優秀な男だ。
「あいつ、マジ嬉しそうだったぜ?
陛下の一番側でお世話できるチャンスだもんな。
あいつの一途な陛下愛は、ほんとスゲーわ。
てゆうか、お前、さっきは本当に大丈夫だったか?」
何の話か解らない。
「メイスンだよ。お前にペタペタ触りやがって。
マジの診察プレイを見せつけられてんのかと思ったぜ」
私を診察したのは、従者担当のメイスン医師。
私とは同年代で、王室医師団の中では最年少になる。
鬼才と言われる人だが、独特な感性の持ち主で、
「レイちゃんのお肌にも元気がない」とか、
「前に会った時のほうが美人だったー」とか、
よく解らないことも言われた。
メイスン医師は他の人よりスキンシップが激しいところがある。
先程の診察時も、少々そういうところがあったのだが、
途中でエメリーが止めに入ってくれた。
「平気だ。お前が止めてくれたから」
「あれ? 何? もしかして俺に感謝してんの?」
「エメリー。お前、ただ無駄話をしに来ただけなら」
「いや、まあ、一応、時間的には昼メシっていうか、
ブランチの時間だって言いに来たんだけど。食えそうか?」
全くと言って良い程、食欲がない。私は首を振る。
「やっぱね。無理そうな顔してるもんな。
じゃ、スポーツドリンク辺りにしとくか。
今、持ってきてやっから、大人しく待ってな」
ポンと私の頭を叩くと、ベッドから離れ、
あっと言う間に部屋を出て行った。
思い立った時の行動力は早い奴だ。
部屋が静かになる。
喉が渇いた。
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