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■ロレートシナリオ
■陛下と殿下と3 続編
屋敷の頂上に出ると、眩しい日の光に出迎えられた。
ここからはロレートの美しい街並みが見渡せる。
陛下でなくとも、この風景は「絶景」だと言えるだろう。
だからこそ、執務の合間、ここで息抜きをされることも多い。
「陛下、いらっしゃいませんか」
靴音を響かせながら呼び掛ける。
「居ないぞ、他を探せ」
ゆったりとした返答があった。聞き違えることもない。主の声だ。
声を辿っていく。王は空に顔を向け、腕を枕にしていた。
目は閉じているが、眠っているのではないのだろう。
ブロンズグレイの長い髪を砂埃で汚すことに抵抗は全くないらしい。
組んだ足を鼻歌交じりに機嫌良く揺らしている。この御姿も、もはや見慣れたものだ。
民は知らないだろう。
カーディス国王陛下がこのように従者の手を煩わせていることも、
あたたかな陽を浴びて、お寛ぎのお顔も。
主のお側に行き、無意識に片膝を落とす。
立ったまま、王を見下ろす姿勢は取れない。これはそういう身体なのだ。
「陛下、執務中のかくれんぼはお控え頂けませんか」
我ながら国主に仕える者の言葉とは思えない。
これでは子供を諭す親だ。
少年の心を大切にする王は、腰を上げる様子もない。
「探しに来るのが遅かったな。先程は何の用事だったんだ?」
私は眉一つ動かさないように努めて言った。
「近隣諸国からお祝いのお手紙が届いているとの知らせでした。
パーティへのお誘いも幾つか来ていますが?」
「必要ないものは断れ。人混みは好まん。シャイなものでな」
言いながら、ご自分で笑っている。
「ではいつものように丁重にお断りしておきます。さあ、陛下。参りましょう」
王は、仕方ない、と笑って右手を差し出した。
「ラルヴィス、手を貸せ」
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■陛下と殿下と3 続編
屋敷の頂上に出ると、眩しい日の光に出迎えられた。
ここからはロレートの美しい街並みが見渡せる。
陛下でなくとも、この風景は「絶景」だと言えるだろう。
だからこそ、執務の合間、ここで息抜きをされることも多い。
「陛下、いらっしゃいませんか」
靴音を響かせながら呼び掛ける。
「居ないぞ、他を探せ」
ゆったりとした返答があった。聞き違えることもない。主の声だ。
声を辿っていく。王は空に顔を向け、腕を枕にしていた。
目は閉じているが、眠っているのではないのだろう。
ブロンズグレイの長い髪を砂埃で汚すことに抵抗は全くないらしい。
組んだ足を鼻歌交じりに機嫌良く揺らしている。この御姿も、もはや見慣れたものだ。
民は知らないだろう。
カーディス国王陛下がこのように従者の手を煩わせていることも、
あたたかな陽を浴びて、お寛ぎのお顔も。
主のお側に行き、無意識に片膝を落とす。
立ったまま、王を見下ろす姿勢は取れない。これはそういう身体なのだ。
「陛下、執務中のかくれんぼはお控え頂けませんか」
我ながら国主に仕える者の言葉とは思えない。
これでは子供を諭す親だ。
少年の心を大切にする王は、腰を上げる様子もない。
「探しに来るのが遅かったな。先程は何の用事だったんだ?」
私は眉一つ動かさないように努めて言った。
「近隣諸国からお祝いのお手紙が届いているとの知らせでした。
パーティへのお誘いも幾つか来ていますが?」
「必要ないものは断れ。人混みは好まん。シャイなものでな」
言いながら、ご自分で笑っている。
「ではいつものように丁重にお断りしておきます。さあ、陛下。参りましょう」
王は、仕方ない、と笑って右手を差し出した。
「ラルヴィス、手を貸せ」
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